[PR]100万円が無料で当たる!:今すぐ応募して現金を当てよう!

Marlaguette(マルラゲット)

マリー コルモン文  ジェルダ絵 1952年 フランス


ちょっとはじめに、聞いてください!!
画像の掲載の許可をもらうため、出版社とジェルダさんに手紙を書きました。 そしたらジェルダさん本人から、たいへん親切なお手紙をいただきました。 とってもうれしい!! ジェルダさん自身も、この「マルラゲット」の文が気に入っているので、1997年に、絵を少し変えたものを出版されたそうです。 それも調べて、後でご紹介したいと思っています。 ただ、残念なことに、出版社側に画像の使用許可をもらえませんでした。絵がものすごくすばらしい絵本なので、たいへん不本意ですが、HPから画像を除きます。白い字の部分は、本文からの抜粋です。

この絵本では、オオカミが、特にその情けなさが、抜群にいいです。かっこわるくて、貧乏くさくて、まぬけで、そのくせ悪者という、いいところの全然ないダメオオカミです。けれども、ダメなりにけなげで、切ないいじらしさがあります。

あらすじ:ある日、きらわれもののオオカミが、森でかわいい女の子(マルラゲット)をさらいます。けれども途中で怪我をして、その女の子から手厚い看病をうけます。はじめてだれかにやさしくしてもらい、感激したオオカミは、一生懸命マルラゲットの気に入るように努力します。もう動物は殺さないと約束し、マルラゲットの持ってきてくれるものしか食べず、飢え死に寸前になります。それに気づいたマルラゲットは、オオカミを森に帰してやります......

この絵本はいいところが非常にたくさんありますが、抜群なのは、オオカミ、特にその情けない様子でしょうか。
どんくさくて、貧乏くさくて、まぬけなくせに、ずるい悪者という、いいところの全然ないダメオオカミです。

そもそも、食べようと思っていたマルラゲットに、看病してもらうのがダメです。しかもその理由が、マルラゲットをさらうのに、あわてて、自分の巣穴の入り口に頭をぶつけてしまったからなのです。

当然ながら、このオオカミは嫌われ者ですから、人からやさしくしてもらったことなんてありません。マルラゲットにかいがいしく看病してもらうと、もうすっかりドギマギしてしまい、どうしたらいいかわからないので、気絶したふりを続けます。

おまけに、おおかみはそのお茶がきらいでした。血がしたたるような生肉が大好物のおおかみは、薬草をせんじたお茶を飲むと気持ち悪くなりました。
「うえー!なんていやなにおいなんだろう!」とオオカミは心の中で思いました。でもマルラゲットがあんまりやさしい声で「さあ、お薬ですよ。おりこうさんねえ」なんて言うものですから、言うことをきくよりほかありませんでした。


マルラゲットはやさしく一生懸命看病するのですが、実はしていることのほとんどが、オオカミにとってはありがた迷惑でした。ピンクとブルーの水玉のかわいいポットにカモミールティをたっぷりつくって、そろいのカップでオオカミに飲ませるのですが、こんな小さなカップでオオカミが飲めるわけがありません。牙に舌にぶつかり、お茶はほとんどこぼれてしまいます。おまけにカモミールの匂いは吐き気をもよおさせます。けれども、オオカミはがんばりました。貧乏くさい頬かむりをさせられて、なんともおばかな顔をしているます

ある日ふたりが森を散歩していると、カケスがやってきて、「おまえホントはこの子を食べる魂胆だろう」
とオオカミをからかいます。怒ったオオカミはカケスを食べてしまい、マルラゲットにボコボコになぐられます。

おおかみはおしりをさんざんたたかれた挙句、散歩の間中、ひとことも口をきいてもらえませんでした

マルラゲットが、天使のような女の子の設定のはずなのに、イラストでは本気でオオカミをボコボコにしているのです。オオカミの背中をわしづかみにして、すごくおっかない顔をして、なぐっているのがおかしいです。


オオカミは、すっかりちいさくなって、ただでさえ情けない姿を、もっと情けなくして、もう動物は食べないと約束します。


「もう動物は食べないよう」
オオカミはすっかりしょげかえって、小さく鼻をクーンクーンと鳴らしました。
心から後悔している様子なので、マルラゲットはオオカミを許してやりました。


オオカミのうわさはあっという間に森に広まり、動物たちはオオカミが来ても、もう逃げません。オオカミにしてみれば、おいしそうなご馳走が目の前をウロウロしているのですから、たまったものではありませんが、口の中をよだれでいっぱいにしながら、一生懸命我慢しました。こらえきれなさそうになると、となりにいるマルラゲットのかわいい顔を見上げて、がんばりました。


オオカミはマルラゲットの持ってきてくれるものしか食べません。りんご、青草、きのこ、いちご、まるでベジタリアンです。すっかりあばらも浮いて、もうヨレヨレですが、それでもオオカミは耐えました。

ここで、口からから草をたらした、この情けないオオカミの絵が入ります。わき腹には思いきりあばらが浮いています。その脇では、マルラゲットがやさしくりりしい顔で、バゲットを切っています。 私はこの絵が大好きです。

きのどくなオオカミ!フラフラで倒れそうなのを必死にこらえていました。マルラゲットといっしょにいられるのが、それくらいうれしかったのです

そんなある日、マルラゲットはきこりのおじいさんに、このままではオオカミは飢え死にしてしまうよ、と教えられます。マルラゲットは驚いて、一晩泣き明かし、次の朝オオカミに言いました。
「もう約束を守らなくていいわ。森に帰って、他のオオカミたちと同じようにくらしなさい」
オオカミはしばらくじっとマルラゲットの顔を見つめてから、よろよろと立ちあがり、小鳥を一羽つかまえて、食べました........

文はマリー コルモン、絵はジェルダです。このジェルダという人の描く動物たちは、みなとてもいい顔をしています。特に情けない顔や、悲しげな顔が、おかしいけれど、切なくて、実にいい表情をしています。色もたいへんきれいです。
文章をきちんとつかんで、自分なりにこなしてから絵を描いているので、細かいところまでたいへん丁寧に描いてあり、文に深みとユーモアをたっぷりと加えています。文章に、文字になりきれない部分を、自分なりの解釈で、絵によって加えていく、それが文章と溶け合って、ひとつのすばらしい絵本が出来あがっています。たいへんすばらしいイラストレーターだと思います。
お母さんが子供に読み聞かせてあげるのにもいいし、大人にとってもジンとくるお話だと思います。絵本にまったく興味がなく、いくら見せても「おれはこういうのはわからない」しか言わない私の父が、たった一つ「いい話しだな」と言ったのが、この絵本です。またこの古新しい絵は、若い人にとっても新鮮だと思います。ちなみにこのジェルダさんは、絵本の編集の仕事もなさっていたようです。


この出版社のシリーズは、たいへんいいものが多いのに、日本でほとんど見る機会がないのが残念です。表紙の色もとてもきれいで、表がグレーで、裏が卵のようなきれいな黄色だったり、朱に近いはっきりした赤が使われたりと、はっと目をひきます。こういう色彩感覚はフランスの絵本独特のものです。これからおいおいみなさんにこのホームページで紹介していければ、と思います。


[PR]衝撃!あなたの本当の裏の顔!:実は貴方はΟΔ県出身?ここで分かる真実